違法取引闇サイト「シルクロード」 元管理者に有罪評決 

 マンハッタン区連邦地方裁判所の陪審団は4日、麻薬取締法違反など7つの訴因で起訴されていた、違法取引の闇サイト「シルクロード」の元管理者ロス・ウルブリヒト被告(30)に有罪の評決を下した。
 男女6人ずつから成る陪審団は、4週間の裁判を経た後、3時間強の評議の末、すべての訴因に対し有罪判決を下した。同サイトは、トー(Tor)とういう特殊なネットワークからのみアクセスでき、電子通貨ビットコインを使いコカインや大麻などの麻薬、ハッキング装置や偽造免許証などを販売していた。支払い方法は、ビットコインのみに限られていた。
 サイト閉鎖時には2億1390万ドルの売り上げがあり、1320万ドルの手数料を稼いでいたという。マネーロンダリングの共謀、コンピューターのハッキング、麻薬取引などの7訴因で有罪となった同被告は、終身刑に処される可能性がある。量刑の言い渡しは5月15日。
 ウルブリヒト被告は、控訴の意向を示している。同被告には多くの支持者がおり、起訴について「インターネットの自由に対する攻撃」と主張する者もいた。判決が読み上げられた後、同被告は自分の支持者らのいる方に振り返ったり、退廷の際には支持者らに向かい手を挙げたりもした。中には、「ロスはヒーローだ」と叫ぶ支持者もいたという。
 連邦検事プリート・バララ氏は、「この有罪判決がオンライン犯罪計画を企てている者たちへの抑制になれば」と語っている。