NYCマラソン主催団体を提訴 「参加者を抽選で決める権利なし」 

 ユタ州に住むチャールズ・コノパさんとマシュー・クラークさんは21日、世界最大規模のマラソン大会である「ニューヨークシティ・マラソン」を主催する非営利団体、ニューヨーク・ロードランナーズが抽選で大会参加者を選ぶのは違法であるとして、マンハッタン区連邦地方裁判所に集団訴訟を起こした。
 起訴状によると、抽選を行う権利は州だけにあり、同団体が抽選を行うことは州憲法に違反するとして、2010〜15年に数十万人の出場希望者から集められた返金不可の11ドルの申込金合計額のおよそ2倍にあたる、1056万ドル(約12億5000万円)の損害賠償を求めている。原告らはまた、同団体が州賭博法の規定に従うまで、現在行うような抽選を禁止するよう裁判所に求めている。
 大会には毎年、申請者の18%未満しか参加できないというが、15年には申請者8万人のうち14%だけにとどまったという。抽選で選ばれると、さらに216〜347ドルの参加費が必要となる。原告の2人も参加申請をしたが、これまで抽選で外れていた。
 同大会は1970年に開始され、ハリケーン・サンディの影響で中止となった12年を除き、毎年行われてきた。昨年の大会では125カ国から集まった5万235人の参加者のうち、およそ99%が完走している。提訴が行われた同日、奇しくも同団体はことし11月6日に開催予定の同大会の参加受付を開始した。

Martineric

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