緊急時の対応できない職員 JFK銃声誤報事件で明るみに

 20日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ジョン・F・ケネディー国際空港(JFK)で14日に起きた銃声誤報事件により、同空港で働く職員らが、緊急時への対応訓練を一切受けていないことが明らかになった。
 同日夜、銃声を聞いたという2件の通報があり、ターミナル1および8は数時間にわたり閉鎖され、利用客らは避難した。ターミナル1の駐機場へ駆け付けたという契約警備員の男性(22)は、同紙の取材に、「あれほど大勢の人々に対処する術を教わっていない。何をすべきか分からなかった」と述べた。取材に答えたほかの警備員や荷物係などの空港職員も、テロなどが起きた際の対応については一切訓練を受けていないと口々に語った。
 地元空港職員の労働組合を代表するヘクター・フィゲロア氏は、「世界中の空港で起きた事件を例にみると、空港で緊急事態が発生した際、警備員や荷物係など下請けの空港職員が第一対応者となる」とし、空港設備への投資と同様に職員への投資も訴えた。
 ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社(PA)の対応の不手際について、徹底的な調査を命じている。

Doug Letterman

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