低所得地域で汚染目立つ ごみ運搬車の通行量に関係

 27日付のストリーツ・ブログNYCによると、環境支援団体トランスフォーム・ドント・トラッシュNYC連合は同日、大気汚染に関する報告書を発表し、民間ごみ運搬業者が、黒人が多く住む特定の低所得者層地域の大気を汚染していると指摘した。
 報告書によると、ブロンクス区サウスブロンクスやブルックリン区北部および南西部のトラックの通行量が多い地域で、ぜんそくを誘発する高濃度の汚染物質が検出されたという。また、ニューヨーク市保健衛生局の調査では、年間3千人以上の死者を出す発がん性物質である微粒子が、これらの地域で検出されている。
 サウスブロンクスでは、1時間に304台のトラックが通行し、そのうちの半数が商業廃棄物を運搬する民間業者のトラックだという。同地域では、ほかの地域と比較して2~7倍の汚染物質が見つかっていることから、この通行量と汚染の関係性が否定できない。
 市では250社以上の民間運搬業者が市内の商業廃棄物の収集作業に当たっているが、市は先月、今後6年間に収集地域をゾーン制にし、民間運搬業者の走行距離を49~69%削減する政策を発表した。同団体は、運搬船、列車などの利用を推進している。

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