古代ローマの“お宝”発掘 WC郡の建設現場で

 6日付のFOX5によると、ニューヨーク州ウエストチェスター郡で、古代ローマ時代の墓碑が発掘されたという。
 土地開発業者に勤めるアンディ・トッドさんは昨年、同郡テリータウンに豪邸街を作る計画内で、100エーカーほどの土地を造成中だった。建設を前に土壌などの調査を行っていたところ、ラテン文字の書かれた石板を発見。メトロポリタン美術館に調査を依頼し、ローマ時代の美術担当者により紀元前54年の墓碑であることが、このほど確認された。
 発掘場所は、昔「ミリオネア・ロウ」として知られ、ロックフェラー、モルガン、バンダービルトといった億万長者の豪邸が並び、19世紀末の「黄金時代」を代表するグレイストーン城もあった。豪邸には、スタンダード石油でジョン・D・ロックフェラーのパートナーだったジョシア・メーシーの妻が住んでいたが、1976年に火事で焼失。礎石など焼け残ったものは全て、地中に埋められたという。
 その妻が1893年にイタリアのローマにあるボルゲーゼ・ギャラリーから美術品を購入したという記録があり、これが地中に眠っていたようだ。
 この古代ローマの“お宝”は、現在、メトロポリタン美術館に展示されている。

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