ゾウの扱いが劣悪と評価 ブロンクス動物園がワースト入り

 動物愛護団体「動物を擁護する会」は毎年北米にある動物園のうち、飼育環境の悪さなどゾウの扱いが悪い上位10園を公表しており、ことしはニューヨーク市内にあるブロンクス動物園がそのうちの1つに指定された。
 同団体によると、ブロンクス動物園で飼育されているゾウのハッピーは、ほかの2頭のゾウから攻撃されるため、別の檻で飼育されているが、「孤立した柵内で飼育されているハッピーは監禁状態にある」と生物学者のトニー・フロホフ氏は批判している。同園はゾウの飼育を段階的に廃止することを決めていることもあり、「これ以上ハッピーを憂鬱な環境に閉じ込める必要はない。今すぐハッピーを解放するべきだ」とフロホフ氏は話している。
 しかし、ブロンクス動物園のジム・ブレーニー理事は「ハッピーは至って健康で、40年間親しんできた環境から連れ出すことの方が残酷だ」としており、バッファロー動物園のドナ・フェルナンデス館長も「飼育員らはみな愛情を持ってゾウたちと接している」と反論している。
 ニューヨーク州からはブロンクス動物園のほか、バッファロー動物園も「ゾウを極寒の環境で飼育している」とワースト9位に位置付けられている。