天ぷらシェフ松井さん死去 米での挑戦から約半年

 マンハッタン区ミッドタウンの天ぷら専門店、天婦羅まつ井のシェフ松井雅夫さんが日本で亡くなっていたことが、19日までに分かった。65歳だった。
 2015年7月のオープンから間もなく松井さんは日本に帰国し、ほかのシェフが天ぷらの調理を任されていた。松井さんは昨年末にニューヨークに戻っていたが、またすぐに帰国していた。フード情報サイトのイーターによると、松井さんは、がんを患っていたという。
 松井さんは東京の「なだ万」などの名店で、45年以上にわたり料理人として腕を振るい、日本での定年を期に新たな挑戦として渡米。天婦羅まつ井はオープンから3カ月という早さでミシュラン1つ星を獲得した。
 ニューヨーク・タイムズのフードコラムニスト、ピート・ウェルズさんは15日、自身のフェイスブックで松井さんの訃報を伝えた。ウェルズさんは「優しく温厚なシェフ」と松井さんの人柄をつづった。