陰部に焼き印、「奴隷」化儀式 女性社員洗脳し性行為強要の疑い

 【27日付AP通信】女性社員を洗脳し性行為を強要したとして、メキシコ警察当局は26日、ニューヨーク州北部を拠点とするマーケティング会社「NXIVM」の共同創業者キース・ラニエール容疑者をわいせつ目的の人身売買などの疑いで逮捕し、米国に送還した。ブルックリンの地区検事局が同罪で起訴し、27日初出廷。
 起訴状によると、同容疑者は同社内に女性社員の秘密結社を作り、結社内で「バンガード(先駆者)」と呼ばれていた。洗脳して「奴隷」にした女性社員に性行為を強要し、雑用を命令。従わなければ「何もかもばらす」と脅したとされる。多くの女性社員が、同容疑者のイニシャルの焼き印を陰部に押す「奴隷」化の儀式を経験していたという。同社はウェブサイトで経営理念を「人間の意識を高め、倫理的な文明を育成し、人間であることを祝う」とうたっている。
 裁判書類によると昨年末、同容疑者はメキシコに出国、暗号化されたメールを使うなどして逃亡生活を送っていた。米国で逮捕令状が発行され、同容疑者が邸宅に複数の女性と潜伏していることを突き止めたという。
 同容疑者は同社のウェブサイトで「私たちが最も尊重するのは非暴力。訴えは不当」と否定していた。

キース・ラニエール容疑者。NXIVMの公式ホームページより

キース・ラニエール容疑者。NXIVMの公式ホームページより