セントラルパークのカモ救助へ プラスチックがくちばしに、餌食べられず

 セントラルパークに飛来したカモ科の鳥、アイサのくちばしにプラスチック製のリングが引っかかり、餌が食べられない様子を捉えた写真がSNSで拡散。ニューヨーク市公園局は心配する声に応え24日、救出作戦を発表した。ニューヨークタイムズが25日、報じた。
 「アイサの行動を見ていると、飢餓状態のようだ」と顔を曇らせるのはマンハッタン区在住のバードウォッチャー、デビッド・バーレットさん。野鳥専門の写真家、ブラッドレー・ケインさんは「くちばしを閉じられないから、水中で餌を取るのは不可能だ」と話す。野鳥愛好家を中心に心配の声が上がる中、公園局はカヤックを使って鳥に近づき、救助する策に出ると発表した。
 渡り鳥のアイサは、冬を米南部で過ごした後、米北部やカナダに渡る途中にセントラルパークに飛来し、羽を休めるという。マンハッタン区にある動物病院、ワイルド・バード・ファンドの代表、リタ・マクマホーンさんは「ごみだらけの池にも鳥はやって来る」と指摘する。
 プラスチック製のごみは世界中の野生動物に危害を及ぼしている。スコットランドの沖合で昨年12月、クジラの胃から網やロープが発見され、コスタリカでは15年、ストローが鼻孔に突き刺さったウミガメが救助された。

ブラッドレー・ケインさんのツイッター(@WinoBradNY)より