自宅隔離で家庭内暴力増加を懸念 相談は911やホットラインで

 ニューヨーク市では3月中旬、新型コロナウイルスの感染拡大予防措置として、自宅隔離を求める行政命令が発令されて以来、家庭内暴力(DV)被害者支援団体のウェブサイトへのアクセス数が急増している。ゴッサミストが2日、報じた。
 市警察(NYPD)のダーモット・シェイ本部長によると、州で同行政命令が発令された後、911へのDV関連の通報は増加していない。しかし、DVの被害者をオンラインで支援する団体「NYCホープ(www1.nyc.gov/nychope/site/page/home)」のウェブサイトには、3月18〜30日の期間、1日平均95回、合計1240回のアクセスがあった。以前よりも約2倍増加。また、新規ユーザーのアクセスは354回だった。
 シェイ本部長は、DV被害の報告が911に増加していない理由について、被害者が通報をためらっていることを懸念。DV問題を担当するNYPDには、これまで通報があった人などを対象に、電話や電子メールで定期的に状況を確認するよう指導している。
 DV被害や相談は、緊急通報番号「911」の他、毎週月曜から金曜、午前9時から午後5時の間、市内の家庭司法センターで受け付けている。ブロンクス区「(718) 508-1220」、マンハッタン区「(212) 602-2800」、クイーンズ区「(718) 575-4545」、ブルックリン区「 (718) 250-5113」、スタテン島「(718) 697-4300」でつながる。また、ニューヨーク家庭内暴力24時間ホットライン「(800) 621-4673」では夜間や週末も対応している。