NYの下水から新型コロナを調査 第2波に備え、感染経路を予測

 ニューヨーク市環境保護局(DEP)は、ニューヨーク大学(NYU)のタンドン・スクール・オブ・エンジニアリングなどと協力して、新型コロナウイルスのホットスポットや感染経路の予想に活用するため、下水から同ウイルスを検出する技術を開発した。ゴッサミストが7日、報じた。
 新型コロナウイルスは、病状が現れていない人の排泄物にも潜む。下水から新型コロナウイルスを検出することで、今後ホットスポットとなりうる場所を割り出すことが可能となる。先手を打てば、感染拡大の防止につながる。開発に携わったDEPの法規制及び最新技術の代表、ディミトリ・カテヒスさんは「7月末までには、データが揃う」と話し、「この秋に懸念される第2波に備え、分析結果を提供したい」と続けた。
 下水分析は以前から小児麻痺などのウイルス検出にも使われている。新型コロナウイルスは下水中で分解されやすく、発見が難しい。
 しかし、すでに実績がある。ユタ州では、食肉工場で287人が同ウイルスに感染していたが、発覚する数日前に下水分析でクラスターが予想できていた。
 ただしニューヨーク市の場合、雨水も下水に流れ込むという特殊事情があり、技術開発に時間がかかった。
 同研究チームによると、この下水分析は、新型コロナウイルスのみならず、インフルエンザや他のパンデミック(世界的な大流行)を起こす病原菌の早期発見にも応用できると、期待が高まっているという。

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