FDA、コロナ下で製薬会社査察が激減 新薬開発遅延・医薬品不足の懸念

 

 

FDA、コロナ下で製薬会社査察が激減

新薬開発遅延・医薬品不足の懸念

 

 米食品衛生局(FDA)はコロナ禍の旅行制限や安全確保のため、製薬会社の査察ができずにいる。このため、新薬承認に大幅な遅れが出ているほか、現存の医薬品に不足が生じる懸念がある。9日、ニューヨークタイムズが報じた。

 FDAが2020年3月〜10月に行った米国内の査察は52件。前年同時期は400件だった。同海外査察はわずか3件。前年同時期は600件を超えていた。幹部は、米疾病予防センター(CDC)の安全基準に従った結果だと釈明している。この結果、スペクトラム、ブリストル・マイヤーズ・スクイブなどの製薬会社は昨年末、新薬承認が遅れていると悲鳴を上げた。

 業界関係者や医療専門家は、FDA職員をエッセンシャルワーカーと位置づけ、高性能マスク「N95」などの防護具を着用して任務を遂行すべきだ指摘する。心臓病治療薬の承認が棚上げになっているベンチャー製薬会社ニバーゲンのジェイ・シュクラCEOは、ビデオ器具を使うバーチャル査察を提案。「書類審査は終わっており、工場査察を待つのみ。社運がかかっている」と訴える。

 これに対し、 施設の衛生状態や申請書類の正確性を把握するには現場の査察が欠かせないとFDAは及び腰だ。

写真はイメージ

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