カタールがESビルに出資 増える海外からの不動産投資

 24日付のCBSニューヨークによると、カタール・インベストメント・オーソリティ(QIA)はこのほど、マンハッタン区のエンパイアステートビルを所有する不動産投資会社のエンパイアステート・リアルティ・トラストに、6億2200万ドル(約624億円)を出資したと発表した。発表によると、QIAは議決権と所有権を有する新規発行クラスA株式を、9.9%所有することになる。
 QIAは、カタール政府の海外投資機関で、米国では高級宝飾品ブランド、ティファニーの株式を10%以上所有しているほか、最近では、同区のペンシルべニア駅周辺のオフィスビルやコンドミニアムの開発を手掛けるマンハッタン・ウエストなどに50億ドル(約5020億円)以上を出資している。
 ニューヨーク市では、中東や中国など海外からの投資活動が近年ますます活発になっており、同区のハドソンヤードやセントラルパークサウスに建ち並ぶコンドミニアムへの投資が後を絶たないという。そうした背景によって市内の商業不動産価格は高騰傾向にあり、これに悲鳴を上げた地元の開発業者の中には新規開拓を控え、市場が落ち着くのを待とうとする動きも出ている。

Brian Lauer

Brian Lauer

     
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