コロンビア大学院生が家賃免除抗議 学生80%、バイト収入失い生活困窮

 ニューヨーク市コロンビア大学のアパートに住み、大学生などを対象に遠隔授業で教える大学院生が、家賃の支払免除などを求めて、4月24日から抗議活動を行っている。カーブドが4日、報じた。
 同大学はこのほど、コロナ禍の影響によりアパートを引き払う学生には500ドルを支給。賃貸契約を中途解約しても違約金の1000ドルを徴収していない。そのため、大学所有のアパートに住む5000人の大学院生のうち、1000人がすでに引っ越しをしたという。
 同大学の新型コロナウイルス対応チームによる、残る学生に対する調査では、回答を寄せた343人の80%がパートタイムの仕事を失ったため「向こう6カ月の家賃を支払うのが困難」と回答。平均家賃は1495ドル50セント。大学は3000ドルの夏季奨学金を支払う予定だが、市内で生活していくには十分とはいえない。そこで、オンラインで学部生を教える複数の大学院生がストライキを決行。家賃の支払い免除、賃貸契約の自動延長などを求めている。しかし大学側は、ストライキに参加した大学院生に対して、パートタイムの減給をちらつかせ、威嚇している。
 学部生にスペイン語を教える博士課程2年生のマニュエラ・ルエンガスさんはストライキに参加する1人。出身地のコロンビアは感染対策で国境を閉鎖しており、帰国できない。新たなアルバイト先も見つからず「生活は苦しい。家賃は払えない」と窮状を訴えている。

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