ロボット声で停職処分 NY市職員、上司の注意も無視


 ニューヨーク市保健局の職員が、ロボットのような声で問い合わせ電話に応答したとして、20日間の無給停職処分となったことが明らかになった。
 同市行政法裁判・審問局によると、ロナルド・ディロンさん(66)は、同局ITヘルプデスクの担当で、同僚や外部の医療提供者などからの問い合わせに答える職務を担当しているが、2013年2月から4月の間に少なくとも5回“故意にロボットのような声で”電話に対応し、上司からやめるようにと指導されても従わなかった。
 懲戒審問でディロンさんは「私は話すのが速すぎるうえブルックリンなまりがある。上司の指示通り対応マニュアルをゆっくり読み上げただけで、ロボットのまねはしていない」と主張。「上司や同僚から話し方に異議を唱えられ、抑揚のない言い方に変えたまで」とも話した。
 これに対し、審問でディロンさんの電話応対の録音テープを聞いたキャラ・ミラー行政法判事は「ゆっくり明確に話すことと、電話の相手が人間と話していることに気づかないほど人工的な話し方をすることには明らかな違いがある。故意にロボットのような声で話しており、気に入らない上司に不満を抱いた末に及んだ行為である」と判断した。
 ディロンさんは同局に38年勤めておりこれまでに懲戒処分を受けたことはない。