NYエリアの大気汚染深刻 – 発がんリスクも

 国際がん研究機関はこのほど、ディーゼル車から排出される粒子状物質(DEP)は発がん性物質であると断定した。これまでDEPは「発がん性物質である可能性」と定義されていたが、間接喫煙、アスベスト、紫外線や放射線と同レベルの健康に害を及ぼす危険物質に格付けを引き上げると発表。だが、連邦政府は現段階では断言できないと指摘しいる。

 ニュージャージー州を含むニューヨークエリアは大型空港や輸送交通網が集中し、多くのディーゼルトラックが行き交うため、大気汚染とそれに伴う発がんリスクの問題が深刻となっている。

 非営利組織クリーン・エア・タスク・フォースが行ったDEPによる大気汚染調査では、ニュージャージー州は米国内で9番目に汚染度が高く不健康な州とされている。特にハドソン郡の汚染率は最も高く、DEPによる発がん率は1977人中1人となっており、これは米環境保護庁が容認する100万人中1人の割合を506倍。エセックス郡も3803人中1人と高かった。

 一方で、サセックス郡は4万2599人中1人で最も低かったが、米環境保護庁が容認する割合の23倍の発がん率だった。

 全米でDEPによる大気汚染度が最も高いのはワシントンD.Cで、ニューヨーク市が続く。