自首の被告が一転、無罪主張 33年前の男児失踪事件

 1979年にマンハッタン区ソーホーで発生した男児失踪事件を巡り、誘拐及び殺人の罪で起訴されたペドロ・ヘルナンデス被告(51歳)の初公判が14日、マンハッタン地裁で行われ、被告は罪状を否認した。今回の逮捕劇は、ことし5月に被告自身が一連の犯行を供述したために行われたものだが、被告は公判では一転し無実を主張した。

 検察側は被告の証言をもとに集中捜査を実施した結果、被告が自白した犯行現場である被告の当時の自宅から古びた子ども服の一部を押収した。だが、容疑を決定付ける証拠は特に見つかっていない。

 ヘルナンデス被告の弁護士であるハーヴェー・ファインスタイン氏は、「今回の起訴は弁護依頼人の自白のみで成り立っているもので、証拠不十分」と強調。また、依頼人は精神分裂症を患っていると認証されているため、自白内容の信憑性は著しく乏しいと説明した。