ブルックリンの家賃高騰 マンハッタンで物件探す人増える


 ブルックリン区の2012年の平均スタジオ賃貸料が1812ドルで、1693ドルだった前年と比較して7%増となったことが、MSN不動産の報告書により明らかになった。同区の賃貸料高騰を受け、従来は市で最も物価の高いマンハッタン区への引越しを検討するニューヨーカーが増加しているようだ。

 報告書によると、特にグリーンポイントとフォートグリーンの高騰が著しく、スタジオの平均賃貸料は前年と比較して、それぞれ34.4%と26.9%上昇した。全てのタイプの賃貸物件を含めると、最も平均家賃が高いのはDUMBO地区(3850ドル)で、最安値はベイリッジ地区(1456ドル)だった。
 同社CEOのアンドリュー・バロカス氏は賃貸料の急騰について、「(ブルックリン区の)人気と需要が未だかつてないほどに高まっているため」と分析。スタジオの平均賃貸料が2258ドルであるマンハッタン区の物件を探す人が増加するのも「自然の流れ」とコメントしている。
 特にマンハッタン区アッパーイーストや3番街沿い、西50丁目、金融街周辺には安価な物件が多く、これらの地域で探す人が増えているという。

 マーティー・マルコウィッツ区長は、同区の不動産市場の活性を歓迎しつつ、「高齢者を含む居住者や労働者など、すべての人にとって魅力的な街であり続ける必要がある」と指摘し、同区が極端な高級住宅地区に変貌してしまわないことを希望している。