ハリケーン被害で保険業者を起訴

 昨年10月に米東部を襲ったハリケーン「サンディ」で深刻な被害を受けたニュージャージー州内にある2つの個人商店が、損害補償が支払われなかったとして、保険ブローカーを訴えていることが分かった。
 訴訟を起こしているのは同州リバーエッジのイーサン・アレン家具店と、パースアンボイにあるラリタン・ヨットクラブ。アレン家具店では、カールスタッドにある倉庫に保管していた150万ドル相当の在庫が浸水により損害を受けた。またラリタン・ヨットクラブでは、ヨット停泊地の建物がすべて破壊された。
 両社とも、契約していた保険ブローカーが説明を怠ったために浸水被害を保障する保険に加入しておらず、サンディの損害補償を受けることができなかったとして、それぞれブローカーの大元である保険会社キャピタル・リスクとエグゼンプラーを訴えている。 
 原告は契約時に各ブローカーが水害保険への加入を提案しなかっただけでなく、選択したプランに水害保険が含まれていないことも説明しなかったとしている。
 両社の弁護人によれば、ニュージャージー州司法当局は、保険ブローカーが「リスク管理専門家」を謳っている場合、その責任はより重くなると判断しているという。
 ラリタン・ヨットクラブはこれに加え、「ヨットクラブのための保険プラン」とされる商品に水害保険が含まれていないのは虚偽的であるとして、保険の販売元であるフェデラル・インシュアランスを同時に訴えている。