スタテン島のモール建設計画 開発業者が労働組合と合意

観覧車やショッピングモールの完成予想図(The New York Wheelの公式ウェブサイトより)


 スタテン島にショッピングモールを建設予定の開発業者BFCパートナーズが10月29日、モール建設にあたり地元労働組合の労働者を全面的に雇用することで組合側と合意に至ったことが分かった。
 総工費2億2000万ドルを投じるショッピングモール「エンパイア・アウトレット」の建設は、すでに合意に至っている大観覧車「ニューヨーク・ホイール」の建設計画に必要不可欠とされ、それぞれの業者がどこから労働力を確保するかの行方が注目されていた。
 当初BFC側は、労働組合員の雇用は建設計画の一部にとどまるとしていた。一方、大観覧車の建設業者は、組合員を全面的に雇用することで合意。このため計画を後押しするニューヨーク市議会側は、ショッピングモール抜きで観覧車の建設計画を承認する意向を固めつつあった。
 「ニューヨーク・ホイール」は60階建てビルに相当する地上189メートルの高さから、自由の女神像やマンハッタンの景色を一望できる世界最大級の観覧車で、1度に1440人が利用可能となる。
 同地には125の店舗が入るショッピングモールやホテルなども建設され、いずれも2016年の完成が予定されている。
 これらの開発が、スタテン島にもたらす経済効果にも期待が高まる。