騒音苦情通報で麻薬アジト発見 大麻用パイプ持ったまま警察応対

 クイーンズ区フラッシングで7日、騒音苦情の通報を受け駆けつけた警官により、麻薬犯罪組織のアジトが摘発された。
 同日午後11時5分ごろ、同区161丁目のアパートの一室の騒音について、近隣住民が警察に通報した。警察がアパートに駆けつけると、大麻吸引用のパイプを持ったフランク・ジャルディーナ被告(49歳)が応対。異臭に気付いた警官が事情を聞くと、同被告は大麻の吸引を認めた。
 身分証明書の呈示を求められた被告が、警官を自宅へ招き入れたところ、台所のテーブルの上から約2.3キロのヘロイン(末端価格約40万ドル)が発見された。被告は現場で逮捕された。
 また捜索令状取得後に行われた家宅捜査では、小分けにされグラシン紙に包まれた1948個のヘロインと、こん包用道具も見つかった。
 過去に逮捕歴のない同被告は9日夜、第1級不法薬物所持の疑いで起訴され、3月24日に裁判所への再出頭を命じられた。有罪となった場合、最長8年間の実刑判決を受けることとなる。
 近年、捜査当局からの摘発や強盗被害を避けるため、ニュージャージー州のフォートリーやマンハッタン区ミッドタウンなど、麻薬取引の拠点以外の場所にアジトを持つ麻薬犯罪組織が増えているという。昨年、ニューヨーク州内では約144キロのヘロインが見つかっている。押収された量は、過去4年間で67%増加している。