コン・エド、被害者らに賠償金 東ハーレムのビル倒壊事故

 電気・ガス供給会社コンソリデーテッド・エジソン(コン・エド)は19日までに、先週マンハッタン区東ハーレム地区で発生したガス漏れによるビル倒壊事故で負傷した人や同ビルの住民ら約90人に、賠償金を支払ったことを発表した。
 同社広報担当官のロバート・マギー氏によると同社は爆発事故のあった翌13日に被害者らと個別で面談を行った後、87件の支払いを済ませた。賠償金の平均金額については、明らかにされていない。
 米国家運輸安全委員会は18日、事故現場近くにあった破損したガス管が、爆発の直接的な原因であると断定。このガス管は倒壊したビル2棟のうちの1棟に繋がっており、事故直前の耐圧検査で不合格だったことも判明した。
 8人の死者と60人以上の負傷者を出した同事故は、12日午前9時半ごろに発生したが、爆発が起きる15分前にはガス漏れの可能性があるとして、近隣に住む男性がコン・エドに通報していた。
 倒壊した2棟のビルの1階部分は、教会やピアノ店になっており、上層階は賃貸アパートだった。犠牲者の中には、山口県出身でアートスクールに通う、中村真弓さん(当時34歳)も含まれていた。