「露よりNYへの核攻撃が心配」 オバマ大統領が明言

 米国のオバマ大統領は25日、核安全保障サミットに参加するために訪れているオランダのハーグで記者会見を行い、ロシアよりもマンハッタンで核兵器が使用される可能性の方が、はるかに大きな心配事だ、と述べた。
 同氏は記者会見の終盤、ウクライナ情勢におけるロシアの動向について米メディア大手ABCの記者から意見を求められた際、前回の大統領選で対抗候補者だったミット・ロムニー氏の「ロシアは現在、米国のもっとも差し迫った敵対国」とする発言を非難したうえで、「ロシアの動向は問題として捉えてはいるが、米国にとって国防上の最大の脅威とは思っていない。マンハッタンに向けて核兵器が発射されるかもしれない可能性の方が心配だ」と述べた。
 また加えて「だからこそ、米国は過去何年にもわたって、国際的なリーダーとして、そのような脅威を世界から取り除くべく継続的に(今回のような)フォーラムの場を設けてきた」と述べた。
 ニューヨーク市警察局(NYPD)はこれに対し26日、声明を発表。「マンハッタンがテロ攻撃の標的になり得ることを何年も前から認識している。今後も継続して、テロ脅威の最新情報に基づき適切な安全対策を取っていく」と強調した上で、「現段階では、そのような攻撃につながる情報は入っていない」とした。