2014年10月27日 NEWS

5歳児へもエボラ熱検査要請 ベルビュー病院で

 ギニアから到着した5歳の男児が、エボラ熱への感染が疑われるとして、市内のベルビュー病院にて特別経過観察状態にあることが分かった。
 ABCニュースが伝えたところによると、この男児が米国に到着したのは25日土曜日のことで、華氏103度(摂氏で約39度)の発熱を訴えている。ニューヨーク・ポスト紙によれば、男児は熱と嘔吐の症状でブロンクス区の自宅より緊急搬送されたという。27日午後の発表によると、男児がエボラ熱に感染している可能性は低いという。
 現在、米国内で感染が確認されているのは4人。米国内の初の感染者であり、テキサス州で死亡したリベリア人男性への対処に関して、政府の対応の遅れが指摘されている。この重大な過失により、リベリア人男性の治療に当たった看護師2人も感染した。この2人は回復しているが、政府の要請を受け、ニューヨーク州、ニュージャージー州は、およそ5000人の感染死亡者を出している西アフリカの国からの渡航者および医療従事者の隔離に関する計画が施行された。
 しかしながら、ニュージャージー州で隔離された看護師が基本的人権を侵害されたとして、国を相手取り告訴に踏み切る予定であることが代理人の弁護士より発表された。また強制的隔離は、エボラ熱患者への治療や根絶のために大きな危険を冒して、医療に従事する医師や看護師の行動を抑制する可能性があるのではという指摘に対し、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、「政府および州は、医療従事者の勇気を尊敬しており、今後もサポートしていく」と述べ、同時に「自宅待機するなど、公の安全も考慮してほしい」と付け加えた。
 ニュージャージー州のクリス・クリスティ知事は「隔離された看護師に不快な思いをさせてしまったことは申し訳ないが、私にはニュージャージー市民を守るという義務がある」とコメントしている。
 感染拡大防止と感染者や疑いのある者への対策の狭間で、今後も政府は適切な対応を迫られることになる。

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