警官にボディカメラ装着 事実を明確にするため

 黒人男性ガーナーさん(43)を死亡させた白人警察官の不起訴に対する抗議デモで、警官と一般市民との間で緊張感が高まる中、ニューヨーク市警察(NYPD)は3日、試験的に5日から警官にボディカメラを装着させると発表した。これにより、警官と市民との間で実際に何が起きたのかを明確にすることが可能となる。
 カメラの重さは85グラム以下で、ブロンクス区の第40分署、ブルックリン区イースト・ニューヨークとブラウンスビルの市営住宅を管轄する住宅局警察第2地区、エリック・ガーナーさんが警官に首を絞められ死亡したスタテン島の第120分署の3管轄地域の各9人の警官のシャツに装着される。将来的には全警官がボディカメラを着用することが期待されている。
 録画内容は、1日の勤務終了時に、中央クラウドアカウントの保存スペースに送信され、最高3年間保存される。
 連邦地裁が昨年、NYPDの捜査方法ストップ・アンド・フリスクを違憲とする判決を下した際、複数の改善措置が命じられたが、同捜査方法がもっとも多く用いられた地域へ赴く際のボディカメラの装着もその中に含まれていたという。
 カメラの試験的装着は当初、来月からの開始が予定されていたが、カメラを導入する都市が全国的に急増し、政治家からの支持も増加したため、前倒しとなった。
 カメラをすでに採用している他都市では、警官の態度が改善され、虚偽の苦情を申し立てる市民が減ったという。