女王の品格をNYへ 松阪牛 お披露目試食会

サシの入り具合は飼育主の腕と愛情で決まる

タタキでいただくサーロイン

 ミッドタウンウエストの新橋レストランで24日、日本産WAGYUのトップブランドとして名高い「松阪牛」のニューヨーク初となるお披露目試食会が行われ、飲食関係者やメディア、また日本の食文化に興味のある人々が集まった。
 このお披露目試食会は、三重県が推進する「三重県産・和牛(伊賀牛/松阪牛)の米国拡販事業」に関連して、フロリダのオーランドでメインのお披露目会を行う一方、生産元の三重県松阪市、山中光茂市長以下、市職員および生産業者一行が、ニューヨークでも実施したいとの意向により実現したもの。
 当日は牛の旨味を最大限に引き出したステーキ、しゃぶしゃぶ、西京漬け、タタキの4品に加え、肉に合う地元松阪の日本酒も振る舞われた。
 日本で唯一の長期肥育技術で育てられるという松阪牛は、子を産んでいない若い牝牛のみが選抜される。栄養の豊かなエサを与え、体をマッサージをしたり牛が夏バテ気味の時はビールを飲ませるなど、3年という年月をかけ手間ひまを惜しまず愛情を込めて育てられた牛。その肉質は、箸で切れるほど柔らかいながらもほどよい歯ごたえがあり、甘みのある脂はしつこくなく、完成度の高い芸術作品のよう。
 「米国では神戸牛が有名だが、日本でもっとも知名度の高い松阪牛を、米国の人にも広く知ってもらいたい」と山中市長。マンハッタン区のステーキ専門店のオーナーも「最高の品質」と認める松阪牛の、ニューヨークでの展開に期待がかかる。

乾杯の音頭をとる山中市長(中央右)