ショーン・ペン キツ〜いジョークで受賞をお祝い

 22日夜にカリフォルニア州ロサンゼルス市ハリウッドのドルビー・シアターで行われた第87回アカデミー賞。注目の作品賞には『Birdman(原題)』が選ばれ、俳優のショーン・ペン(54)が壇上でとんでもない発言をして世間を騒がせている。
 同賞のプレゼンターを務めたショーン。受賞作のタイトルが記されたカードを見つめ一息つくと、「誰がこいつにグリーンカードをやったんだ? 受賞はBirdman」とキツいアメリカンジョークを飛ばした。これは同作の監督を務めたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ氏がメキシコ出身とあってのジョークだが、イニャリトゥ監督も「あ〜、一番英語のできないヤツが壇上に来ちゃったな。来年はイミグレーションがアカデミー賞の受賞歴をメキシコ人たちの移民ルールに反映してくれるといいけど」などとユーモアの効いたジョークでお返し。そしてスピーチの最後には「この移民の国、米国で移民が他の人々と同等の品格や尊厳をもって扱われることを願う」と締めくくり、拍手喝采を浴びた。
 ショーンとイニャリトゥ監督は2003年の映画『21 Grams(原題)』でタッグを組んでおり、同作でショーンがヴェネツィア国際映画祭男優賞を受賞。気心の知れた間柄だからこその発言に違いないが、ノミネートされた俳優が白人オンリーと批判された今年のアカデミー賞では、まだまだ人種差別の色濃い米国社会の課題が浮き彫りとなったようだ。