知事がエイズ撲滅計画発表 エイズ運動発祥の地で 

 ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は4月29日、マンハッタン区ウエストビレッジ、西13丁目208番地にあるLGBT(性的少数者)センターで、エイズのまん延を阻止するための計画について発表した。
 2012年の報告書によると、同州では毎年、2000人以上がHIVに新たに感染し、3000人以上がエイズを発症しているというが、知事は昨年、HIVへの新たな感染を2020年までに750人へ減少させるための取り組みについて発表した。だが、知事により集められた63人のエイズ専門家から成る対策本部が、今年1月の期限までに計画書を作成し提出したが、知事は承認を拒否していた。
 計画の中断を懸念した活動家らは4月1日、マンハッタン区にある知事の事務所の前で「今日はエイプリルフールかもしれないが、ニューヨーク州民は騙されない。エイズ撲滅のために約束した計画を発表しろ」と訴え抗議運動を行った。
 抗議者は発表当日、首都オールバニに400人を送り抗議運動を実施する計画でいたが、知事が発表を決めたため計画を中止している。エイズ患者支援団体ハウジング・ワークスの会長チャールズ・キング氏は、同センターがエイズ関連運動の発祥の地であることから、同計画の発表をここで行うように知事に勧めたという。