街の鉛筆屋さん 「CW Pencil」

 昨年11月にオープンした「シー・ダブリュー・ペンシル」は、幼いころから〝ペンシルラバー〟であり、趣味でずっと鉛筆を集めていたというキャロライン・ウェーバーさんによる鉛筆ショップ。
 綺麗に並べられた鉛筆には、値札や説明書きが規則正しく付けられており、鉛筆好きでなくともワクワクして見入ってしまうほど。また、ほとんどの商品は試し書きが可能なのも嬉しい。

見ているだけでも楽しい、彩り豊かな鉛筆


 店を訪れると、何種類も試し書きをして「これにするわ」と目を輝かせて鉛筆を購入していった女性がいた。キャロラインさんによると、鉛筆は大人が子どもに戻ったような懐かしい気分を味わえ、文字は書くのではなく打つことが多くなった時代だからこそ、とっておきを使って文字を書きたいという人々が多く訪れている。店の前を一旦通り過ぎた人がすぐに引き返してきて、鉛筆を買っていくこともしばしば。それは忙しい日々の中で忘れていたことを思い出したかのような感覚に似ているようで「鉛筆なんて懐かしい!」と喜んで店に入ってくるという。

どんな鉛筆が出てくるかはお楽しみ、50セントを入れてまわすと鉛筆が一本出てくる


 取り扱いブランドは多数あり、スイス最大の筆記具メーカー「カランダッシュ」、多くのクリエーターを魅了した〝お尻〟に付け替え可能な消しゴムの付いたパロミノの「ブラックウィング」、そして日本人には馴染み深いトンボや三菱鉛筆など一本から購入可能で、金額は1ドル前後のデイリーユーズから飾っておきたいビンテージペンシル60ドルまで多数。
 シッピング準備の整った小さな箱がたくさん積み上げられていたので、どこの国にお客さんが多いのか尋ねると、半分以上は日本と韓国のお客さんよ、とキャロラインさん。自宅でのネット販売からスタートし店舗を構えて約半年、キャロラインさんがときめいた物だけが並べられた空間に一度足を踏み入れたら、誰しもが虜になってしまうようだ。

自分のオフィスであり心安らぐ大切なお店、とオーナーのキャロライン・ウェーバーさん

CW Pencil Enterprise
100a Forsyth St New York, NY 10002
火〜土=11am〜7pm、 日=12pm〜7pm、 月=定休
cwpencils.com