ごみ削減にごみ箱撤去は不合理 MTA役員が対策を非難

 ニューヨーク州の都市交通局(MTA)は、地下鉄駅に捨てられるごみを削減するために、複数の駅からごみ箱を撤去する対策を導入しているが、MTA役員はこの対策に反対の意向を示しているという。
 エーエム・ニューヨークによると、MTAは2011年および12年に、7番線のメイン駅やR線の8丁目駅、1番線の238丁目駅など10駅から、試験的にごみ箱を撤去したところ、これらの駅で集められたごみの量が66%減ったため、今年に入りJおよびM線をメインとする29の駅からもごみ箱を撤去した。
 MTAの役員チャールズ・モードラー氏は、「私を含めた誰もが、ごみ箱の撤去が賢明なアイデアではないと考えるのは明らかだ」と語り、同じく役員のジョナサン・バラン氏は、「ごみを減らすためにごみ箱を撤去するなどといったアイデアは非論理的である。ごみ箱を元に戻すべき」と非難した。
 一方、地下鉄職員は「駅構内における清潔度の調査評価は下降傾向にあったが、最近では上昇している。利用者の行動が変わってきている」とごみ箱撤去による効果を主張した。
 MTAは先週、自社が定めた清掃スケジュール通りに清掃作業が行われておらず、線路に落ちたごみを吸引するバキューム電車が機能不全であるなどの理由で非難を受けたばかり。