孤独感が肥満の原因? “スナック過多” のシングルが増加

 米国の独身者や一人で食事をする人たちの間で、スナック(お菓子)を食事代わりに食べる回数が増えているという。市場調査会社NPDが行ったオンライン調査によると、2014年に、普段1人で食事をしている人がスナックを食事代わりにした回数は年間191回。この回数は、11年に行った同じ調査に比べて24回増加している。同調査は、スナックの種類は問わず、食事代わりにスナックを食べた回数、食事と一緒にスナック食べた回数を換算している。
 この結果を受けNPDは、独身者が増えていることと、核家族化が進んでいるために1人で食事をする人が増えていることが要因だと指摘している。米国勢調査局によると、単身世帯数は1990年で2300万世帯だったが、11年には3200万世帯を数えている。また、調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、1960年に結婚歴がない成人は約10人に1人だったが、12年にはその割合が5人に1人になっている。
 食品技術研究会の研究者によると、米国人が一日に摂取する平均カロリーのうち、スナックは約25%を占めているという。この結果を受けて専門家は、「栄養価をもっと気にする必要がある。スナックは、カロリーは高いが栄養価は低いものが多い。スナックを食べることで、必要な栄養を摂取できれば良いが、大抵の場合はそうではない」と述べている。また、「一人暮らしをしている多くの人は料理を作ることが好きではないにも関わらず、食品を買いすぎて無駄にする傾向にある」としており、〝孤独な食事をする〟ことにはポジティブな要素はあまりないようだ。
 間食の摂り方がもっとも悪い国の一つと言われる米国。調査団体ニールセンが60カ国を対象に14年に行った「間食の際に食べるもの」を調査した結果、欧州や中東、アフリカでは果物、南米ではヨーグルトがそれぞれトップだ。しかし、米国の1番人気はポテトチップス、2位はチョコレート。ダイエットをしたいのに、ついついスナックを食べてしまう人は、恋人をつくり寂しさを感じないようにすることが、ダイエット成功への一番の近道かもしれない。
参考:www.npd.com

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