節水でも“意識高い系” 行政コンペで高級レストラン圧勝

 ニューヨーク市環境保護局(DEP)が市内の飲食店に呼び掛けていた節水コンペ「NYCウォーターチャレンジ」の結果、2015年最も水道使用量を減らすことに成功したのは、ミッドタウンにある三ツ星レストラン「ル・ベルナダン」だった。
 レストラン評価サイト、ザガットサーベイでも7年連続高評価を得ている同店は、15年度の水道使用量を前年に比べ約20%減らすことに成功した。料理の質はもちろんのこと、サービスなどあらゆる点で高評価のレストランが行政のコンペでも優秀な成績を収める結果となった。そのほかに「エトセトラ・エトセトラ」、「マーク・フォルジオーネ」、「ランドマーク」などのレストランがそれぞれ約5%の節水に成功した。
 DEPは市内のレストラン全体で年間300万ガロン(約1300万リットル)の節水目標を掲げており、昨年削減された水の量は260万ガロン(約1180万リットル)と目標値に届かなかったものの、全体で約1万ドル(約120万円)の水道料金削減にもつながった。
 DEPによって実施されたこのコンペでは、各レストランに水道管の修復を積極的にすすめたり、客にも節水に取り組むよう協力を求めた。DEPのエミリー・ロイド氏は、「節水に取り組むことで、ニューヨークのレストランは味の追求だけでなくエコ活動にも取り組んでいることが証明できた」と参加レストランへの感謝の気持ちを述べた。
 DEPは今後、ホテルや公共施設などにも同コンペへの参加を呼びかける予定。

Daily Sun