ウォーホル最初のスタジオ売却へ アート量産“工場”の第1号

 4日付のDNAインフォによると、マンハッタン区アッパーイーストサイドにある、アンディー・ウォーホルがニューヨーク市内で最初のスタジオとして使用していた物件が売りに出されているという。
 不動産ブローカーのクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド社が扱う、東87丁目、レキシントンと3番街の間の使われなくなった2階建のスタジオビル。家賃は当時月々150ドルだったが、現在の売り値は1千万ドル(約11億円)。ウォーホルがこの建物をスタジオとして使っていたのは、1962年から1年程度で、ここでは「Disaster」(惨事)という自動車事故や人種暴動をテーマとした作品群が生み出されたという。
 この売却を最初に報道したアート情報発信サイトのブルアンアートインフォは、「このスタジオは、アートを量産したいわゆる“工場”の第1号であり、そうした歴史的価値がある」と伝えている。
 もともとは、1910年に消防署として建てられたという赤い建物。現在は、アートディーラーにより倉庫として使われている。メトロポリタン美術館やグッゲンハイム美術館からも近い好立地で、商業施設としてだけでなく、コミュニティや医療関連、さらには住宅として使用することも可能だという。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドのウェブサイトより