中高生の始業時間は遅めに? NJ州教育局がヒアリングを開催

 2日付のCBSニューヨークによると、ニュージャージー州教育局は、州内の中学校と高校の始業時間を遅らせる案について、公聴会を開いたという。
 これは米国小児科学会が2014年に発表した、「青少年に十分な睡眠を取らせるため、中学校と高校の始業時間を午前8時30分以降とする方針」を受けて提案されたもの。州は同局に対して、始業時間を遅らせた場合の健康および学業上の利点を調査することを求める州規定を、15年に既に成立している。
 同指針によると、青少年は毎日8~9時間の睡眠が必要と考えられており、これより少ない場合は肥満、集中力の低下、うつ病などの危険性が高まると指摘しているが、ある調査では十分な睡眠が取れている高校生は全体の13%にとどまるという結果が出ている。
 また、思春期のホルモン変化が、24時間周期のリズムである「概日リズム」をずらすため、青少年は疲れていても眠くなる時間が遅くなり、おのずと就寝時間が遅くなることも分かっている。
 一方、州では現在85%の中学校と高校が8時30分以前に始業しており、生徒の睡眠不足は日常的な問題となっている。
 第1回目の公聴会が2日に同州のカムデン大学で開催されたほか、10日までに数回にわたり開催される。