回収にゾーン制導入を 渋滞や大気汚染軽減も

 17日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は、商業廃棄物の回収において、1つの業者が1つのゾーンを担当するゾーン制の導入を提案しているという。
 現在、90の商業廃棄物回収業者のトラックが、市内約11万の企業から廃棄物を回収するために、1年間に2310万マイル(約3700万キロメートル)走行しているが、リサイクル率の低さ、トラックからの大気汚染、収集作業員の安全面などが問題になっている。回収作業を行う小型トラックの40%以上は、3区以上の区を回る必要があるため、走行量も多くなる。
 市公衆衛生局が同日発表した研究結果によると、ゾーン制が導入されれば、トラックの総走行距離が49~68%削減され、交通渋滞の緩和が期待できるという。また、温室効果ガス排出量が42~64%、そのほかの大気汚染が34~62%軽減されるという。
 一方、ゾーン制を採用すれば、費用がかかり小規模回収業者は廃業に追い込まれると懸念の声もある。