セキュリティーに抜け道存在 放射性物質、入手許可見直しを

 2日付のCBSニューヨークによると、ニューヨーク州選出のチャールズ・シューマー上院議員(民主党)は、放射性物質入手のための許可制度の全面的な見直しを原子力規制委員会(NRC)に求めた。
 同議員は先月、マンハッタン区チェルシーで30人以上の負傷者を出した爆発事件や、爆弾などを作るのに十分な量の放射性物質を入手するための許可を架空会社が得ていたという、政府説明責任局(GAO)が発表した最近の報告書を引き合いに出し、連邦政府はNRCの方針や手順に危険なセキュリティーの抜け道が存在しないかを確認すべきだと主張した。また、「危険人物が架空会社を設立し危険物質を入手することは阻止すべき」と述べた。
 NRCによると、全米で発行される2万1千件の放射性物質入手許可証のうち、NRCが発行するものはわずか2900件であり、それ以外は各州が管理するいう。放射性物質がテロリストの手に渡れば、高度な破壊力を有する爆弾などが作られる危険性が高まる。
 同議員は、「カテゴリー3に分類される放射性物質は危険性が低いことから、NRCは許可証を発行する前の安全対策調査のうち、特定の確認事項を省いている」と主張している。
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