Dr.高田洋平 Dr.高田、宮崎プロのFunctional Golf アプローチショットをマスターしよう

アプローチショットをマスターしよう

 こんにちは。ティーチングプロの宮崎です。今回はアプローチショットのコツをお話しします。最近よくMosholu Golf Courseにてアプローチショットのレッスンを行いますが、多くの方が図1のようなフィニッシュになってしまいます。そのような人たちは「手が悪さをしないように身体を使うこと」を意識しすぎて、 ダフリやトップという症状が出たり、距離感が合わないという問題を抱えていることが多いです。なぜそのようなミスが起きてしまうのでしょうか?

図1

図1


 ポイントは通常のショットとアプローチショットでは打ち方が違うという点です。ボールを飛ばす必要がある通常のショットと、短い距離を狙うアプローチショットでは身体の使い方が異なってくるのです。
 通常のショットを打つ際、ゴルファーはバックスイングで身体を回し、クラブを振りかぶった状態から腰、胴、肩、腕という順番で身体を回しクラブを振り下ろします。この順番で身体が回れば、踏み込んだ力を上手く利用して効率良くボールを飛ばすことができるのです。図2を見ると、身体の回転が下半身から上半身へ移動しているのが分かると思います。
図2

図2


 しかし、アプローチショットになるとこの順番が逆になるのです。図3を見るとアプローチショットの場合、腕、肩、胴、腰という順番でクラブを振っているのが分かると思います。下半身を動かさず上半身だけでクラブを振るイメージです。アプローチショットはボールを遠くに飛ばす必要がないので、体を大きく振りかぶる必要もありません。
図3

図3


 アプローチショットの場合、「これでは手打ちになってしまう!もっと下半身を使わなきゃダメだ!」と思う方もいるかもしれませんが、短い距離しか打たないのに下半身を必要以上に動かしてしまうと、ボールをミートさせるのが逆に難しくなってしまいます。ですので、手打ちのように打ってもさほど問題ありません。
 通常のショットとアプローチショットの身体の使い方の違いはお分かりいただけたでしょうか? アプローチショットがうまくいかないな、という人は下半身の動きを抑え、上半身を中心にクラブを振ることを心掛けてみましょう。アプローチショットの方向性と安定性が良くなるはずです。

 
 
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Biography 高田洋平
DPT, CFMT, OCS, SCS, CAOPT,ゴルフを中心としたスポーツリハビリを学びたいと渡米。コロンビア大学でDoctor of Physical Therapy(理学療法学•博士号)を取得。現在Func-Phsyotherapyのオーナー。 ゴルフリハビリの資格:TPI(Titleist Performance Institute) Medical Profession‐Level Ⅲ。
USGA Handicap: +0.3
連絡先/yt@funcphysio.com
TEL (347)-497-0500

 


Biography 宮崎 太輝
NY市立大学大学院で Exercise Science & Rehabilitationを専攻し、効率よく新しい身体の動きの習得を促すために運動学習を研究。東京でプロやインストラクター、トレーナーに向けてゴルフスイングや指導法の講習を行った経験を持つ。現在はMosholu Golf CourseとWestchester Driving Rangeにてレッスン活動を行う。
連絡先/taikim@motorlearningolf.nyc
TEL (516)-467-6699