大塚 洋一(Gulliver USA) 車の豆知識 第56回「米国で車を安く買うには」

 前回は、米国で新車と中古車の購入時に役立つ販売価格について説明しました。今回は、「安く購入したい」という方のための知識になりますが、正直な話、安くて良いクルマを購入することは容易ではありません。しかしここでは、レンタカー屋が営んでいる中古車販売店とオークションでの購入についてご紹介したいと思います。
 EnterpriseやHertzなどのレンタカー屋が営んでいる中古車販売店では、展示価格はどこよりも安いのが一般的です。ディーラーとの違いは販売機能しかなく、整備工場がないことです。そうするとレンタカー屋はディーラーに比べると商品の差別化を図る基準が、値段くらいしかありませんので、とにかく「安く」をテーマにします。安く売るためには納車準備費用や、整備コストは最低限に抑えられます。当たり外れがありますので、目利きも必要になってきます。一般の販売店と同じコンディションにするためには、1000ドル2000ドルはかかると思って良いでしょう。
 一方で程度の良いレンタカーも多く存在します。しかし、それらはホールセールといって、ほかの車屋へと転売されていきますので、レンタカー屋に展示されているものは基本、売れ残りです。中古車は品質で価値が左右されますので、将来売却するときに安く買い叩かれる可能性が高いことも、懸念点として覚えておく必要があります。
 また、オークション代行・注文購入の場合、仕入れ車両は注意が必要です。店頭に希望の車両がなかった場合、希望に沿う車両を中古車販売店がオークションなどの外部から仕入れてくれる場合があります。しかし、オークションに出品されている理由が次のオーナー様にとってポジティブなものかネガティブなものかを考える必要があります。例えば、前述のリースやレンタルアップされた高年式の車両も出回っていますが、注意すべきはそれ以外の車両。いわゆる普通の中古車です。その車両はなぜオークションに売りに出されたのでしょう? オークションは個人が参加できませんので、出品側もディーラーや中古車販売店です。当然、良い在庫はどこの販売店も店頭に並べておきたいので、出品はしません。ということは、その販売店が「いらない」と判断した車両です。問題はこの「いらない理由」です。「店舗のカラーに合わない」などであれば、まだ良いのですが、「コンディションが悪く、自店で小売したくない」と判断され、売りに出されている車両を選んでしまうと後が大変です。
 ガリバーではレンタカーやオークションなどからの受注仕入れも行っておりますが、自店仕入れの在庫は9割以上の在庫が前オーナー様が日本人の方ですので、ほとんどの在庫を売却された理由が「帰国」という次オーナー様にとってはポジティブな理由のクルマです。また、弊社で扱っている全てのクルマは米国の中古車査定基準よりも厳しい日本のガリバー独自の査定基準により厳選されたものです。基準以下の車両は店頭に並べておりませんので、安心して中古車をお選びいただけます。

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プロフィール
大塚 洋一
2004年に(株)ガリバーインターナショナル入社。対企業向けのコンサルティング営業部スーパーバイザーを経て、06年に直営店舗事業部へ転属。日米で店長を経験し、15年2月より米国代表に(NY店店長兼務)。豊富な知識と丁寧な接客に定評あり。緊急時や時間外も対応で心強い。
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