コンポスト生産トイレ登場 プロスペクトパークで新しい試み

 【18日付amニューヨーク】ブルックリン区のプロスペクトパークを管理運営する非営利団体、プロスペクト・パーク・アライアンスは19日、公園内の建物を、コンポスト(堆肥)を生産するトイレとしてリニューアルすると発表した。
 この建物は公園内の湖北岸に近い「ウェルハウス(井戸小屋)」。趣のあるれんが造りで、100年近く使用されていなかった。同公園を設計した、フレデリック・ロウ・オルムステッドさんとカルバート・バウクスさんがデザインした建造物としては唯一現存し、給水用ポンプが設置されていたため井戸小屋と呼ばれていた。
 234万ドル(約2億6000万円)を投入した新トイレ計画では、女性用3つ、男性用1つにためた人間の排泄物をコンポスト化する。これにより水の使用量は97%も削減できる。施設は地下にあり、臭いなども気にならないという。
 ニューヨーク州法では現在、人間の排泄物を肥料として使えないが、同団体広報担当のデボラ・カーシュナーさんは、「人間の糞尿をコンポスト化するのに10年はかかるため、肥料として使えるようになるころには法律も変わっているはず」と楽観視している。

ウェルハウス。www.prospectpark.orgより

ウェルハウス。www.prospectpark.orgより

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