Dr. 石谷三佳 なるほど!ザ・カイロ 毎月第1月曜号掲載 VOL.82 坐骨神経痛

坐骨神経痛

 坐骨神経痛は多くの場合、鋭い痛みを伴います。坐骨神経のみならず腰から臀部、時には足首まで広がります。

ところどころ一時的に痛みが出ることや、各部位全体が一度に痛むこともあります。カイロプラクティックは坐骨神経痛を治療する専門医です。

坐骨神経とは?
 坐骨神経はからだの中で一番長い神経で、脊椎の下部から両脚全体にかけて約2.5フィート(約75cm)もの長さがあり、脳と大腿部、足、つま先を結ぶ主な神経として機能しています。健康を維持するのに欠かせない神経であり、これらの神経に少しでも異常を来たすとその結果、鎮痛剤が効かないほどの耐え難い痛みが生じることになります。

坐骨神経痛とは?
 坐骨神経に炎症が生じると坐骨神経痛という広範囲の痛みを伴う症状に発展します。臀部や腰と共に脚の上から下まで全体にわたる脚の組織が坐骨神経によってつかさどられているため、ほんの一部の痛みが脚全体への痛みへと発展しうるのです。しかし坐骨神経痛は、腰のリウマチやただの腰痛と勘違いされることもよくあります。

原因は?
 さまざまな健康上の問題が坐骨神経痛を引き起こすと考えられています。ビタミンやミネラル不足、坐骨神経の根元に位置する脊椎の関節炎などによっても引き起こされることがあります。神経が圧迫されている状態が長引くと起こりやすく、このような圧迫は神経付近にできた腫瘍によるものであったり、あるいは長年の便秘からくるものであったり、腰下部の神経の根元に位置する椎間板が飛び出してしまうことによって起きたりします。しかしこれらの症状は坐骨神経痛の要因となるものとしてはまれであり、大抵は脊椎下部の神経圧迫が坐骨神経痛の主な原因です。

注意すべき症状
 注意すべき症状に気づかず生活している方が多いようです。例えば、軽度の腰痛を見過ごしていると、ある日突然激しい痛みが生じることがあります。これらの症状は、重い物を持ち上げたり、かがんだりしたときや転んだとき、また足を踏みはずしたり、急に振り返ったりしたときにも起こりやすいと言われています。これらの痛みを治療せずに放っておくと症状が長引くだけでなく、治療を複雑にしてしまう恐れがあります。同じ箇所に痛みが再発する場合はすぐに受診しましょう。また、下記の初期症状がある場合は坐骨神経痛の可能性があります。
・腰が「弱い」と認識している
・1日の終わりに足の痛みがある
・長年にわたり便秘
・長時間立ったり歩いたりした後に痛みがある(特に鋭い痛みが腰から臀部、脚部にかけてある)

 カイロプラクティックでは、まず精密な背骨の検査、整形外科検査、神経系の検査をします。その後、必要な場合はさらにレントゲンやMRI、その他の方法を用いて適切な診断をします。その診断を元に、痛みの原因となるずれてしまった背骨を矯正したり、神経の圧迫を取り除きます。この場合、外科手術が必要になるケースはまれです。

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Dr. 石谷三佳
石谷ヘルスセンター院長。パーマーカイロプラクティック大学院卒後、ハーバード大学医学部専門課程終了。米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員も務め、2008年には「Chiropractor of the Year」を受賞。寄稿著者に“Neck Pain…
You Don’t Want It, You Don’t Need It”がある。

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