自転車ブームのピーク終了 見直されるインフラ整備

 【21日付amニューヨーク】1990年ごろから始まったニューヨーク市の自転車ブームがピークを過ぎた。市運輸局が21日発表した調査報告書から明らかになった。
 同報告書によると、市の自転車人口は80万人以上。依然として高い数字を保っており、過去20年の増加率は320%だった。しかしこの2年間の成長ペースは緩やかになっている。
 自転車人口の増加と共に、サイクリストの交通事故も増加。同局は、同報告書のデータを基にインフラ整備を計画し、問題が頻発している地域に整備を集中させる。
 2012年から17年の間にマンハッタン区ミッドタウン50丁目の交差点を通る自転車の数は1万8931人から2万9364人まで55%増加し、86丁目でも同様の増加率が見られた。同局のショーン・クイン自転車・歩行者計画担当部長は、「市全体を見た場合、サイクリストの数は減っているが、ミッドタウンを通る自転車の数は増えている。60丁目以南では死亡事故が相次いでいることから分かるように、ミッドタウンには整備が必要な交差点が多くある」と説明している。
 同局は、駐車スペースから保護されたより安全な自転車専用レーンを26丁目と29丁目に設置すると発表している。

DOTの報告書「サイクリング・イン・ザ・シティ」より

DOTの報告書「サイクリング・イン・ザ・シティ」より