自殺シェフ、遺産わずか121万ドル 11歳娘が相続、形見は元妻へ

 【5日付ニューヨークポスト】6月に自殺したシェフでジャーナリストのアンソニー・ボーデインさん(享年61)の遺産が121万ドル(約1億3400万円)で、いくつかのビジネスサイトが予想していた1600万ドル(約17億7200万円)を大きく下回っていたことが分かった。遺言に従い、その大部分を娘のアリアネさん(11)が相続する。
 遺産に含まれるのは貯金約42万5000ドル、無形財産50万ドルなど。元妻のオタビア・ブシアさんと2014年に共同購入したマンハッタン区東94丁目のコンドミニアムは含まれていない。100万ドルの住宅ローンが負債として計上されているが、どの不動産物件のことかは明らかにされていない。
 ボーデインさんはオタビアさんと離婚した2016年に遺言を作成。アリアネさんが成人するまでは、後見人としてオタビアさんが遺産の管理を行うことが同区の裁判所に申請されている。ボーデインさんより先にアリアネさんが死亡していた場合、アリアネさんのベビーシッターが遺産を相続することになっていた。
 ボーデインさんがCNNの旅番組「パーツアンノウン」で世界中を駆け回って貯めた航空会社のマイレージの他、自家用車、家具、洋服などの形見はオタビアさんに引き渡された。遺言には「使うときは私のことを思い出して」と記されていた。

ボーデインさん=2006年撮影(photo: WNYC New York Public Radio)

ボーデインさん=2006年撮影(photo: WNYC New York Public Radio)