9月特集 秋に食べたいチーズ

ニューヨークの人気店で聞きました【秋に食べたいチーズ】
長かった夏が終わり食欲の虫も動き出した。ワイン、日本酒、ビール…。どんなお酒にも合い、果物や珍味などと組み合わせると断然おいしくなるチーズ。市内で人気のチーズ専門店で秋のおすすめチーズを聞いた。

①アペレジーナ Ape Regina
2種のミルクで醸す「女王」の味
 夏の終わりに作る、牛と山羊の2種混合乳を使った珍しいチーズ。山羊乳の独特の風味は残しつつ、羊乳も混ぜた3種の「ラトゥール」よりさっぱりした味が特徴。まずは相性抜群の蜂蜜と一緒に。常温でしばらく置いてソフトになったチーズをバケットに付けて食べるのも◎。ごろっと丸い小型フォルムにドライフラワーで飾り付け。イタリア語で「女王蜂」という名だけあって、存在感もキュートさも「イケてる女子」的な魅力たっぷり。ギフトにも(1個13ドル)。

Bedford Cheese Shop
265 Bedford Ave., Brooklyn
67 Irving Pl. (bet. 18th & 19th Sts.)
718-599-7588
www.bedfordcheeseshop.com

②オッソ=イラティ・ビール Ossau-Iraty Vieille
秋から味が濃くなる
 ピレネー山脈ふもとの修道院が起源。太陽神アポロが作ったとの伝説があるほど歴史のあるチーズ。鼻腔に抜ける木ノ実と牧草の香り、キャラメルのような甘さが特徴。こちらも半年から9カ月寝かせる「超熟成」だが、クセがなく、羊のチーズが苦手な人にもおすすめ。かみしめるほど口の中に広がる旨味は秋から冬にかけてグッと濃くなる。フルーツジャム、赤のボルドー、ポートワインと一緒に(パウンド29ドル99セント)。

Murray’s
254 Bleecker St. (bet. 6th & 7th Aves.)
212-243-3289
www.murrayscheese.com

③エクストラ・エイジド・アッペンツェラー Extra Aged Apprenzeller
深いコクの「超熟成」
 スイス東部のアッペンツェル地方を原産地とするハードタイプのチーズ、「アッペンツェラー」。約700年の歴史を持ち、スイスでも特に伝統的なチーズといわれる。9カ月の「超熟成」チーズで、深いコクと旨味たっぷり。牛乳の味がしっかり残る濃厚さも。クセは少ないため、チーズ初心者でも気軽に手が出せそう。四角く小さめにカットして食べよう(パウンド32ドル98セント)。

Ideal Cheese Shop
942 1st Ave. (bet. 51st & 52nd Sts.)
212-688-7579
www.idealcheese.com

④ゲートキーパー GateKeeper
ブルックリンのトンネルで熟成
 ハドソンバレーにある乳製品製造会社、オールド・チャサム・シープハーディング・カンパニーで仕込み、ブルックリン区クラウンハイツの元ビール工場地下トンネルでチーズの外皮をリンゴ酒(シードル)で洗いながら熟成させたウォッシュタイプのチーズ。強い匂いととろける味で、病みつきになる人も多いとか。2016年全米チーズ評議会品評会で第2位(ウォッシュタイプ部門)を獲得(1個15ドル)。

Saxelby Cheesemongers
Essex Market
120 Essex St. (bet. Rivington & Delancey Sts.)
212-228-8204
https://saxelbycheese.com