子どもの手足まひ疾患、NY市でも 全米31州で116件確認

 【27日付FOX5】米国で子どもを中心にまん延している、手足のまひを招くポリオ(脊髄性小児麻痺)に似たまれな病気「急性弛緩性脊髄炎(AFM)」について、米疾病管理予防センター(CDC)は26日、全米31州で116件の感染を確認したと発表した。うち6件はニュージャージー州、2件はニューヨーク市で報告。この他に全米で170件、感染が疑われているという。
 CDCによるとAFMは脳や脊髄などの神経系に影響を及ぼす感染症。発熱や咳などかぜに似た症状が10日ほど続いた後、手足にまひが生じる。症状がすぐに治まる例もあれば、まひが長引く例もある。2014年以降2年ごとに、8月から10月の秋口を中心に米国で流行してきた。同年以降に確認されたAFM症例400件のうち9割以上は4歳以下の乳幼児への感染だった。有効な予防法や治療法は見つかっていない。
 CDCによると今年感染が確認された州のうち最多は15件のコロラド州。続いてテキサス州が14件と多かったが、12の州では1件のみだった。1件も確認されなかった州も19州あり、CDCは特定の州に感染が集中しているのか、報告がされていないだけなのか原因を調査中としている。
 ニューヨーク州選出のキルステン・ジルブランド上院議員(民主)は連邦上下院の予算委員に対し、CDCの「AFMの調査、治療、予防のための基金」への緊急の資金提供を要請した。

CDCの公式ホームページより