配車サービスに最低賃金 17ドル22セント、全米初

 【5日付AP通信】ニューヨーク市タクシー・リムジン委員会(TLC)は4日、ウーバーなどの配車サービスの運転手に最低賃金を設ける条例を承認した。1時間当たり手取り17ドル22セント(約1940円)を保証する。配車サービス運転手の最低賃金設定は全米初。来年1月中旬までに施行される見通し。
 対象はウーバー、リフト、ヴィア、ゲットの運転手約8万人。TLCによると市内のハイヤー運転手の約96%が、年間で1万ドル(約112万5600円)の収入増となる。
 同条例は市議会が今年8月、全米で初めて配車サービスの台数を制限する条例と一緒に可決していた。条例により、混雑するエリアで賃金なしで待機する配車サービスの車両台数を減らし、渋滞緩和につなげたい考えだ。利用客にとっては、待ち時間や運賃が増える可能性もある。
 サービス提供側は反対している。ウーバーは「乗客は必要以上に高い運賃を強いられる可能性がある」との声明を発表。リフトは「最低賃金が設定されていない企業もあり競争を抑制する」と指摘、「後退させる政策だ」と批判した。

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