「悪の手に」渡った富、取り戻せ NY市長、施政演説

 ニューヨークのビル・デブラシオ市長は10日、6度目となる施政方針演説を行った。悪質な家主が所有するビルの取り締まりを約束。労働に応じた報酬が払われておらず所得格差が生じているとして、トランプ政権も背景に富が「悪の手(wrong hands)に渡っている」と主張した。在留資格にかかわらず全市民を対象とする医療保険制度や民間企業への有給休暇義務付けなど、画期的な政策を発表したばかりの市長。この日はスタテン島とコニーアイランドへのフェリー航路拡大、眼鏡が必要な幼稚園児と小学1年生への無料支給、市営の年金基金の設立などの政策も発表した。

マンハッタン区アッパーウエストサイドのシンフォニースペースで、スペイン語を交えて行われた。会場いっぱいに支持者が詰めかけ、
ニューヨークタイムズは「以前の演説には欠けていた活力があった」と報じた(photo: Michael Appleton/Mayoral Photography Office)