「おひとりさま」を歓迎 NY市のレストランが積極的対応

 【13日付ウォール・ストリート・ジャーナル】ニューヨーク市内のレストランに、1人で来店する客を歓迎する動きが出ている。会話をしない1人客は食事に集中するため、店に滞在する時間が短く効率的なことが理由のようだ。
 レストランの予約サイト、オープンテーブルによると、1人での予約件数は2014年から18年の間に80%増加していた。18年のバレンタインデーの予約も前年に比べて33%拡大。こうした1人客の売り上げは全体の約10%に上り、店側にとっても無視できない数字だという。
 マンハッタン区ウエストビレッジのイタリア料理店アルツージやフラットアイアンの懐石料理店オードーも「おひとりさま」を歓迎。注文した料理以外に1品添えたり、発泡酒を無料で提供したりしてもてなす。同区アッパーイーストサイドのパブ、ジョンス・ウッド・ファウンドリーでは相席用のテーブルを用意。1人客同士ですぐに席が埋まるという。同区で店舗数を増やす、いきなり!ステーキの米国法人社長、川野秀樹さんも「重視しているのは食事。会話は二の次」と1人客を大切にしている。
 ただし、1人客が2人席につくと収益が半分になるのは事実。専門家は1人客が友人や家族を連れて再び来店することもあるとして「損して得を取れ」を勧めている。

「1人めし」もまた楽し