改装したばかりのワイナリー、閉鎖へ 「事前承認なく売却」物件所有の教会提訴

 【2月27日付amニューヨーク】改装にかかった費用を返済する契約を破棄し、事前の承認なしに建物の売却契約を結んだとして、マンハッタン区のシティーワイナリーはこのほど、物件所有者のトリニティー教会を提訴した。改装費用約200万ドル(約2億2300万円)の支払いを求めている。同ワイナリーは今年7月31日に閉業する予定。
 訴状によると、同教会は2016年、所有する同区バリック通り143番地の物件を借りてほしいと同ワイナリーに申し出た。ワイナリーは建物を見栄えよく改装することを望んでいた同教会の依頼により、2階および屋上部分を数百万ドルをかけて改装。契約では資本投資分は教会側がワイナリーの賃料を減額する形で支払い、全額返済するとのことだった。
 しかし教会は、工事が進んでいた昨年7月、この物件を6億5000万ドル(約724億円)でディズニーに売却することで合意。建物を取り壊す計画を知ったワイナリーは教会に改装費用の返済を求めたが、拒まれたという。ワイナリーは閉鎖を余儀なくされ、従業員150人の受け入れ先を模索中だという。