オピオイド中毒まん延に「大きな責任」 NY州がサックラー家など提訴

 オピオイド系鎮痛剤「オキシコンチン」を製造するパーデュー・ファーマがオピオイド中毒をまん延させたとして、ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は28日、同社を所有する富豪のサックラー家と製造・販売会社計10社を相手取り、提訴した。ジェームズ氏はサックラー家を「人々の苦しみと死から利益を得る首謀者」と糾弾。州内での販売禁止と賠償金の支払い、薬物治療プログラムに充てる基金の設立などを求めている。
 訴えではサックラー家とこれらの製薬会社らが長年にわたり、規制物質の違法転用を防止する義務を怠り、誤解を招く販売戦略の下で製品を販売。広範囲にわたり依存症と過剰摂取死をもたらしたことに「大きな責任がある」と主張している。
 州によるとオピオイド系薬物の過剰摂取により、1日に全米で130人以上、州内でおよそ9人が死亡。2017年、州内で過剰摂取により3200人以上が死亡していた。

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