名門高校で入試手続きミス 入試全体の正当性に疑問も

 ニューヨーク市教育局(DOE)は、市立名門高校の1つ、マンハッタン区のラボ・スクール・フォー・コラボレーション・スタディーズで入試手続きにミスがあり、144人の入学を追加で許可する措置を取った。ウォール・ストリート・ジャーナルが9日、報じた。不合格となった子どもの保護者からの問い合わせで発覚した。
 DOEの広報担当は同紙への電子メールの中で、ミスは志願者のランク付け中に発生し、「該当者には追加で合格を通知し、謝罪した」と説明。本来は不合格だったが合格となった生徒の入学も許可するという。
 市立名門高校の入試については、成績のみで合否を決定することが公平かとの議論がある。今回のミスで、選考基準が不透明だとする苦情が加わった。
 娘が追加合格の通知を受け取ったというエリック・ゴールドバーグさんは同紙に、入試を監督する機関がないため、選考が正しく行われているか確かめられないと指摘。「今年の入試の正当性を疑問視せざるを得ない」と不信感をあらわにした。入試カウンセラーのエリッサ・ステインさんも、志願していない高校から合格通知が届くなど今年は、「大きな混乱がみられた」と指摘している。